EVIL選手の覚悟が最後になって崩壊してしまった。
馬鹿にされてきた男の逆襲
第2試合 YOSHI-HASHIvsザック・セイバーJr.
YOSHI-HASHI選手はベルトを獲得したことで完全に変わった。まさに「物事が変わるのは一瞬」を体現している。この試合でも、ザック選手をあと一歩まで追いつめた。そしてバクステコメントではザック選手が珍しくYOSHI-HASHI選手をたたえた。
ハラハラ展開は変わらず
第3試合 矢野通vsKENTA
矢野選手の試合はいつ決まるかわからないハラハラさがある。一見するとコメディだが、そのコメディのなかに予定調和のない昭和の新日本イズムを感じる。この試合でも矢野選手はリングアウト勝ちを狙っていたが、最後は「策士策に溺れる」ことになった。
一瞬の隙をつく
第4試合 ジュース・ロビンソンvsSANADA
SANADA選手のラウンディング・ボディプレスが決まりジュース選手優勢の雰囲気を一瞬で変えた試合。切り返し合戦は見物だった。
棚橋選手のストーリー構築能力
棚橋選手の試合は派手な動きの多い試合ばかりの中でストーリーが明確に見えてかなりいい。この日も後藤選手の膝をとにかく攻撃し、後藤選手の覚悟の雪崩式牛殺しへつなげていった。棚橋選手はかつてに比べて動きが確実に悪くなってはいるが、どんな相手とでも試合に至るストーリーを構築する能力はすごい。
ヒールとして嫌われる覚悟
第6試合 内藤哲也vsEVIL
EVIL選手は石井選手や鷹木選手と同じように真っ向勝負ができるレスラーである。しかし、バレットクラブへ裏切ってからはできることをあえて捨ててヒールとしてファンから嫌われる覚悟をもってファイトしている。この日もディック東郷選手を介入させ様々な反則ファイトを繰り返した。
正直、真っ向勝負で生きるほうが観客支持率は高くなりトップ戦線へ行く近道である。しかし、EVIL選手はその路線でいくとすでにライバルが存在するため、レスラーとして生き残るためにヒールレスラーとして嫌われる道を選んだ。
それこそ、EVIL選手なりの「正義」であり、「覚悟」である。