新日本プロレスに飽きてきた。二番煎じの選手、変わり映えしない選手、マンネリ化した展開により観ても楽しいと思えなくなった。
気が向いたら観ることもあるが、しばらくは週刊プロレス等で結果だけを見ることになると思う。つまらないと思うのは、同じことを繰り返しているということが見えてきたからである。
アスリート型プロレス
ケニー・オメガ選手がいた頃の新日本プロレスはレスラーの肉体的限界に迫る「アスリート型プロレス」が行われていた。今それに近いことを行っている団体はノアである。
アスリート型プロレスにおいては四天王プロレスに代表されるように危険技の応酬により観客の人気を得る。前後関係や因縁などがあまり必要でなく、新規ファンが観てもすぐにハマりやすい。
しかし、これは危険技によりレスラーの選手寿命を縮める結果となる。よって、新日本プロレスにおいてはケニー選手が去った2019年以降はこの傾向にあらず。かつてはAJスタイルズ選手がいた2014年と2015年もこの傾向にあった。
エモーショナルなプロレス
2019年以降の新日本はエモーショナルなプロレスに舵を切っていく。これは、選手同士の因縁や前後関係の知識が必要である。危険技の応酬は基本的にないため選手寿命を延ばすことができる。
たとえば、高橋ヒロム選手とエル・デスペラード選手の試合についてはこの二人の因縁を知らなければなぜヒロム選手がデスペ選手に感情むき出しなのかを知る由がない。そしてこの試合を楽しむことができない。
また、介入行為が頻繁に行われるのもエモーショナルなプロレスにおいては必要不可欠である。これにより特定の選手に対するヘイトを集め、ベビーフェイスの選手への人気を集めようとしている。
かつては介入行為を頻繁に行っていた鈴木軍へのヘイトが集まっていたが、現在においてはジェイ・ホワイト選手へのヘイトを集め内藤哲也選手、飯伏幸太選手への人気を集めようとする意図が見えている。
実は繰り返し
実は2012年以降、アスリート型とエモーショナルの繰り返しである。
2012、2013 バレットクラブへのヘイトを集めオカダ・カズチカ選手への人気を集める
2014、2015 AJスタイルズ選手による「フェノメナール」なプロレス
2016 鈴木軍による介入行為とそれに反発する「ダークヒーロー」である内藤選手
2017、2018 ケニー選手によるレスラーの限界に迫ったプロレス
2019、2020 ジェイ選手が中心のバレットクラブによる介入行為
基本はヒールユニットであるバレットクラブがメインであるが、介入行為を繰り返すときはベビーフェイスで人気ある選手をつくろうとしている。そしてアスリート型ではその選手の実力を見せている。例外は2016年である。
新日本プロレスは2年周期で変わる傾向にある。よって、今年はなんらかの変化が表れることになるが、もうパターンが見えてしまったため飽きた。